病院・クリニックだけじゃない。意外なところで使われているマイナンバーカード!
どんどん便利になる行政サービスを知っていますか?

病院・クリニックだけじゃない。意外なところで使われているマイナンバーカード!<br> どんどん便利になる行政サービスを知っていますか?

2024年12月2日に従来の健康保険証が廃止されることになり、ますますその重要性を増していくマイナンバーカード。

2016年に発行されたときは、将来的な可能性をうたわれるばかりで、ほとんど何もできない不便なマイナンバーカードでしたが、導入から8年が経ち、その活用範囲は着実に広がっています。身分証明書としての価値に加え、行政手続きのデジタル化を後押しする中核的な役割を担うことになりました。今回は、マイナンバーカードでできる具体的な活用例と、今後のさらなる利便性向上への期待を概観します。

マイナンバーカードで広がる便利な暮らし

マイナンバーカードの活用① - 信頼性の高い身分証明書としての可能性

マイナンバーカードというのは、第一義的には身分証明書です。
公的機関が発行している公的な身分証で、おもて面には名前と住所と生年月日と顔写真があるので、最も信頼性の高い身分証明書になります。
身分証明書は本人確認書類などとも呼ばれていて、たとえば銀行口座の開設、携帯電話の契約、クレジットカードやポイントカードの申し込み、タバコやアルコール飲料の購入時などの年齢確認に使われます。

政府が発行する最も信頼性が高い身分証明書はパスポートです。日本国のパスポートを所持していれば、世界中で日本国民として保護されます。
しかしパスポートは国際的には有用ですが、日本国内の住所が記載されていないため、国内で身分証明書として利用するシーンが制限されてしまいます。
そのため、国内で最も多く使われている身分証明書は運転免許証になります。運転免許証は名前と住所と生年月日と顔写真があってマイナンバーカードのように使い勝手がよいです。しかし、運転免許証を取得できるのは16歳以上で、なおかつ運転免許試験に合格する必要があります。取得には手数料が必要で、維持にもお金がかかります。

一方、マイナンバーカードは日本国籍があれば誰でも取得できて、手数料も当面は無料となっています。子どもでも入手できる身分証明書としてマイナンバーカードの有用性が高まっています。

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提供:デジタル庁

マイナンバーカードの活用② - コンビニで戸籍謄本や住民票を取得できる

公的機関が発行する身分証明書として、戸籍謄本や住民票というものがあります。

戸籍謄本は、その人が日本国の国民であることや家族関係を証明する書類です。日本国の国民であることを証明するだけならパスポートでも用が足りますが、そのパスポートを取得するために戸籍謄本もしくは戸籍抄本が必要となります。
また、婚姻や離婚や相続の手続き、年金や保険金の請求などの際には、家族関係を証明する必要があるため、戸籍謄本の提示が求められます。

一方、住民票は、その人の現在の住所を証明する書類です。住所だけなら運転免許証でも証明することは可能ですが、運転免許証記載の住所が最新とは限らないので、より厳密な手続きのときには住民票の提示が求められます。
たとえば、パスポートや運転免許証の取得時、不動産の登記時、賃貸契約を結ぶ時、年金や保険の手続き時、資格取得時などに必要になります。

戸籍謄本や住民票は、住んでいる自治体の役所や出張所に出向いて請求手続きをする必要がありましたが、現在はマイナンバーカードがあればコンビニのマルチコピー機(キオスク端末)で手軽に取得できるようになりました。
開庁時間外や休日でも取得が可能になったこのシステムは、時間・移動の制約から解放され、国民の利便性が格段に高まったと言えるでしょう。

マイナンバーカードの活用③ - 確定申告もマイナンバーカードがあれば自宅でできる

マイナンバーカードが2016年に初めて発行されたときには、ほとんど使える場所がありませんでした。しかし、一部の人だけは登場時から頻繁に使用することになりました。それは、フリーランスや個人事業主の方たちです。

個人事業主などが源泉徴収の対象となる場合、支払い側の取引先が「支払調書」を作成する際にマイナンバーを記載することになったため、取引先のすべてにひとつひとつマイナンバーを教える必要が生じました。

さらに2017年になると確定申告にもマイナンバーを記載することになりました。

また、従来の確定申告は税務署に書類を持っていくか郵送する必要がありましたが、e-tax(電子申告)と呼ばれる納税システムが登場し、マイナンバーカードでログインができるようになりました。つまり、マイナンバーカードを使って自宅から確定申告を完結させられるようになったのです。

マイナンバーカードの活用④ - 納めた年金や支払った医療費も自宅のパソコンで確認できる

2017年から始まったマイナポータルは、日本政府が国民に提供するオンラインサービスとして、子育てや年金や保険などの社会保障の情報が見られるようになっています。

マイナポータルにはマイナンバーカードを使ってログインします。では、マイナポータルではいったいどんなことができるのでしょうか?

提供:デジタル庁

まず、自分自身の情報を見ることができます。たとえば、年金の納付記録、健康保険の使用記録(これまでに医療機関に支払った医療費や受け取った薬の情報)、予防接種の接種記録、納付した住民税、児童手当の支払額などです。これらのうち、医療費や保険料については、確定申告時に情報を転記することで申告の手間を減らすことができます。

また、自治体によって異なりますが、引越(転入出)の届出や、児童手当の申請、介護保険の申請などの手続きもマイナポータルでできるようになっています。

提供:デジタル庁


提供:デジタル庁

マイナンバーカードを使った本人確認で使う技術

なぜマイナンバーカードは本人認証に使えるのか

マイナンバーカードは、カード裏面に埋め込まれたICチップに搭載された電子証明書を利用して、オンラインで利用者本人の認証をおこなうことができます。

また、ICチップを読み取らない場合には、カード表面に印刷された顔写真で顔認証システムや目視による本人確認をおこなうこともできます。

いずれ顔認証システムが普及すれば、マイナンバーカードを持ち歩かなくても、本人がいるだけで認証ができるようになる時代が来るかもしれません。

マイナンバー活用時代到来 - アルメックスのマイナタッチ

マイナンバー制度の利便性は、今後さらに拡大する運びとなっています。政府は令和6年度(2024年度)末から、マイナンバーカードと運転免許証の一体化に着手する予定です。

現在、運転免許証の住所変更などの手続きは、警察署に出向く必要がありますが、今後はマイナンバーカードとの連携により、オンラインで完結できるようになります。例えば、住所が変わった際は、マイナンバーカードの情報を更新すれば、同時に運転免許証の住所情報も自動で書き換えられます。

こういった行政手続きのデジタル化が進めば進むほど、マイナンバーカードの活用が重要になってくることは間違いありません。そのうち、パスポートや母子手帳もマイナンバーカードと一体化するかもしれません。

アルメックスの提供する「マイナタッチ」は、顔認証機能付きのカードリーダーで、マイナンバーカードのICチップ読み取りと本人確認を同時に行えます。

クリニックにおける自動精算機やレセプトコンピューター、電子カルテシステムとも連携して、子ども医療費受給者証などの公費の読み取りにも対応しているので、マイナンバーカードを利用するための有力なツールとなります。

テクノロジーの進化とマイナンバー制度の発展は、国民生活の質を大きく向上させる可能性を秘めています。この新しい仕組みを賢く活用し、一人ひとりが等しくメリットを享受できるよう、製品面から貢献できることをアルメックスは真摯に追求してまいります。デジタル社会の安心・安全を支えるソリューションとして、「マイナタッチ」をはじめとする製品の導入をご検討いただけますと幸いです。

<執筆者プロフィール>
・執筆者:内田浩樹
・所属:株式会社アルメックス 構造改革本部 企画部
・経歴:
株式会社アルメックスに新卒で入社、入社24年目。入社後の最初の3年間は営業部門で働き、その後新製品導入チームに異動し、10年間開発部門に在籍しました。その経験を通じて会計や会社の仕組みに興味を持ち、経営企画に転身し、7年間の経験を積みました。現在は、新しい取り組みやアルメックスのデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を担当する構造改革本部で、自社利用システムの導入と運用管理に携わっています。
・保有資格:
マーケティングビジネス実務検定B級、簿記2級、第2種電気工事士、普通自動車免許、防災士など

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