自動精算機とは
自動精算機の概要と、混同しやすいPOSレジ(コンビニなどに置いてあるレジ関連の会計システム)との違いについて解説します。
概要
自動精算機とは、人の手を介さずに精算することができる会計システムです。医療施設やホテル、ゴルフ場、スーパー、コンビニ、飲食店といったさまざまな施設・店舗で導入が進んでいます。たとえば医療機関の場合、電子カルテやレセプトコンピューターと連携し、会計と同時に領収書・診療明細書の発行などの一連の会計業務を自動化します。
POSレジとの違い
POSレジと自動精算機の大きな違いは、会計担当者を必要とするか否かです。POSレジでは、商品情報をバーコードで読み取り会計金額に反映させた後に、対面で金銭等の授受が必要です。会計担当者が対面で接客するため、感染症対策にはより一層の注意が必要です。会計担当者が金銭を確認するため、金銭の受け渡しミスが起こる可能性もあります。
一方、自動精算機は人の手を介さずに無人で精算することができるため、感染症対策やミスの軽減にも有効です。
自動精算機を導入するメリット
自動精算機を導入すれば、金銭の受け渡しミス、待ち時間の短縮や感染リスクの低減といったメリットが得られます。
会計の待ち時間の短縮
自動精算機の方が、人が対応するPOSレジに比べて会計時間が短くなるため、待ち時間の短縮につながります。お客さまにやさしい環境は、満足度向上が期待できます。従来の会計と自動精算機を併用すれば窓口を増やすことも可能です。キャッシュレス決済に対応している機種を使えば、現金精算よりも支払いがスムーズになります。
感染リスクの低減
自動精算機の導入により会計担当者とお客さまの金銭の手渡しが不要になり、感染リスクが低減します。対面の場を避けられるため、新型コロナウイルス、インフルエンザといった感染症対策に有効です。
外国人対応が可能
外国語対応の機能があれば、外国人のお客さまがスムーズに精算することができます。英語以外に、中国語や韓国語対応の自動精算機もあるため、来店するお客さまのニーズに合わせて選ぶと外国人のお客さまも安心です。
業務効率化
お客さまが自分で精算してくれるため、会計の手間が省け、業務効率化につながります。医療機関の場合は、電子カルテやレセプトコンピューターとの連携により、「請求内容」「決済方法」「おつりの履歴」「受診内容」「自費または保険診療か」といった多くの情報を自動処理し、業務効率化に大きく貢献します。
人件費削減
会計業務の効率化によって、人件費削減が期待できます。お客さま自身が会計業務を行えるようになれば、会計担当者を配置する必要がなくなります。会計業務に割いていた時間を、他の業務に割り当てることが可能です。自動精算機の導入に一定のコストがかかるものの、長期的に見るとコスト削減につながります。
会計ミスの防止
自動で会計業務をするため、自動精算機はおつりの間違いが起こりません。人が行う現金の受け渡しは、少なからずミスが起こります。会計ミスはお客さまからのクレームにつながり、心理的負担が大きいものです。会計ミスが防止できれば、従業員の心理的負担が軽減し、定着率向上も期待できます。
自動精算機の一般的な使い方
メーカーや製品によって違いはありますが、自動精算機の一般的な使い方について、3つのステップに分けて解説します。
1.QRコードやバーコードを読み込ませる
自動精算機にお客さまの情報を認識するためのQRコードやバーコードを読み込ませます。病院の場合は、QRコードやバーコードを印字した精算番号券を読み込ませる方法と、診察券を自動精算機に挿入する方法があります。複合施設ではチケットやリストバンドと連動させるなど、業種によって読み込ませ方は異なります。
2.会計する
自動精算機が顧客情報を認識したら、自動精算機に請求金額が表示されます。お客さまは請求金額を確認し、現金またはクレジットカード、電子マネーなどで会計します。現金の場合は紙幣や硬貨をそれぞれの挿入口から投入すると、入金した金額がモニターに表示されます。問題なければ確認ボタンを押します。
3.おつり・領収書・明細書を受け取る
おつりがあれば、自動精算機から自動でおつりが返金されます。支払い後に発行される領収書やクレジットカード明細書、診療明細書などを受け取ると、精算は完了です。
自動精算機を選ぶポイント
自動精算機を選ぶ際は、システムとの連携の有無や決算手段・取扱い紙幣の豊富さといった点に注目しましょう。自動精算機を選ぶポイントを解説します。
導入目的の課題解決ができるか
ひとくちに自動精算機といっても、各社・機種によって機能が異なります。まず自社の課題解決を目指せる機能を持つ自動精算機を選びましょう。
例えば、
・会計時のおつりの渡しミスをなくす
・会計の待ち時間を短縮する
・会計業務を効率化・省人化をしたい
・感染リスクを少なくしたい
のような具体的な目的を明確にするところから考えることが大切です。
システム連携できるか
システムと連携できれば利便性が向上するため、システム連携の有無を確認しましょう。機種によって機能が異なるため、適切な機種を選ぶ必要があります。オンラインで連携する際に連携費用が別途発生したり、すでに導入しているシステムにも機能追加・設定変更等、費用が必要になることがあります。事前に確認しておくと安心です。
決済手段・紙幣が豊富か
現金だけでなく、クレジットカード、電子マネーと幅広い決済手段に対応していれば、会計がスムーズになります。便利な環境を提供することは、顧客満足度の向上も期待できます。なかには5,000円札を使用できない自動精算機もあります。利便性を高めるために、利用可能な紙幣・硬貨の確認も重要です。
サイズは問題ないか
テーブルに置けるコンパクトなサイズから、床に設置する大きなサイズがあります。設置場所を考慮してサイズを選びましょう。直接的な金銭のやり取りがなくなっても、ある程度のスペースが確保できないと会計スペースが狭くなり、密な状態(従業員のつり銭補充等にも不便)になる可能性があります。十分な設置スペースを確保できるよう、設置場所のレイアウト検討も欠かせません。
使いやすいか
使いやすさを示す操作性は重要です。お客さま・従業員ともに、老若男女が誰でも使いやすいものを選びましょう。会計のたびに担当者がサポートする必要があれば、導入する意味がなくなります。初めて使う人でも使いやすい端末であるかという観点で、表示する文字の大きさ、操作手順のわかりやすさや案内表示の方法を確認しましょう。
サポートが手厚いか
導入時やエラー時に、迅速かつ丁寧にサポートしてくれるかという点も重要です。サポート体制は、メール、電話、訪問、リモート操作など、各メーカーによって対応方法が異なります。お客さまコールセンターの有無、受付方法は電話・WEB・メール等どのような方法があるのか、サポートスタッフによるリモート操作の有無や受付の時間帯は24時間365日可能か、サポートを受けるための保守メンテナンス費用も確認しましょう。
自動精算機の価格の目安
自動精算機の価格相場は、1台あたり200〜550万円です。初期費用の本体価格に加えて、システム連携やキャッシュレス決済への対応といったオプション機能の追加により、別途費用が発生する場合があります。自動精算機はランニングコストが必要で、月額5万円程度の保守メンテナンス費用が発生します。
価格を抑えて導入する方法
少しでも価格を抑えて導入したい場合は、リース・レンタルの利用や、補助金・助成金の活用がおすすめです。詳細は営業担当者に確認しましょう。
リース・レンタルで導入する
リース・レンタルを利用すれば、購入する10分の1程度で導入できます。導入時に多額の現金を持ち出さなくても済むため、十分な予算が確保できない場合に有効な手段です。ただし、リースやレンタルは長期で利用すると、支払い金額が購入金額を超える場合があるため注意しましょう。
補助金・助成金を活用する
審査を通過しなければなりませんが、自動精算機によっては国や各自治体の補助金・助成金を活用できます。大幅なコストダウンにつながり、金銭的な負担を軽減して自動精算機を導入することが可能です。補助金・助成金によって内容や要件、交付額が異なるため、事業に合うものを選択しましょう。
まとめ
自動精算機とは、会計担当者がいなくても会計ができる会計システムです。導入すれば、業務効率化や人件費削減、金銭の受け渡しミスの防止が目指せます。自動精算機を選ぶ際は、システム連携できるか、決済手段が充実しているか、使いやすいかといった点に注目しましょう。
アルメックスは、医療機関、宿泊施設、ゴルフ場などの幅広い自動精算機やセルフチェックイン機などの製品・サービスを提供しています。各施設のコンピューターシステムとの連携も可能、決済方法が豊富、お客さまはもちろん従業員の使い勝手を考えた機能が充実しています。業界シェアはトップクラスで、製品の企画、製造、販売、24時間365日のアフターメンテナンス体制の構築、皆様のご要望にワンストップでご対応可能です。自動精算機やセルフチェックイン機の導入を検討の際、ぜひ株式会社アルメックスまでお問い合わせください。
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<執筆者プロフィール>
会社名:株式会社アルメックス
部署名:構造改革本部企画部
執筆者名:内田浩樹
略歴・保有資格:
新卒で株式会社アルメックスに入社。入社24年
営業部門(3年)~開発部門(10年)~経営企画(7年)に所属
現在は、構造改革本部(4年目)で自社利用システムの導入・運用担当
マーケティング・ビジネス実務検定B級、簿記2級、第2種電気工事士、普通自動車免許など